【お世話になった方の突然の死】ミラノでの不思議なお葬式!

イタリア
国が変われば慣習は違う。
皆さまも、海外でおもしろいなぁと思ったことはありませんか?
 
 
私はミラノイタリア語の勉強をするために来ました。
 
そのミラノで私は不思議な経験をします。
 
今回はその時のお話しです。
 
 
 
【突然の訃報】
1月の後半、まもなくイタリア語のコースも終わるころ、学校に行くとカナが私にかけよってきました。
 
私がアルバイトをしていたレストランで働いていた韓国人男性リーさんが、がんで亡くなったと伝えられます。
 
あまりにも突然の事でびっくりしましたが、実はずっと前から治療をしていたようでした。
 
リーさんは、私が辞めるときも気にかけてくれてくれた方で、とても良い方です。
 
 
「りーさんのお葬式が、明日の夕方にあるから行ったほうが良いんじゃない?」と、カナに言われました。
 

(ミラノの記念墓地)

お葬式には、レストランの従業員やお客様が来る。
その中には私のことをよく思ってない人もいるかもしれない!と、考えると戸惑ってしまいます。
 
 
クラスメイトのアキラくんからも、「レストランの店長も来てほしいと言っていたし、お世話になった方との最後のお別れだから行ったほうが良いよ!」
 
 
2人に言われたら、"お世話になった方へお別れをして来よう!"と、私は行く決心をしました!
 
 
 
「ミラノの火葬場でのお葬式】
イタリアは国民の70%ほどが、カトリック教徒!
 
キリスト教では土葬。
しかし異教徒の人も住んでいる、観光先で突然死する方もいるので火葬場はイタリアにもあります。
 
イタリアの火葬場は初めて来ましたが、ミラノでは火葬場はあまり使われることもないので、人も少なく静かでした。
 
お葬式では私をみてうわさをする人もいるので離れて、お別れをすることにします。
 
なぜ噂をされるのはこちらを見てください。
 
リーさんは韓国人です。だから、ミラノとはいえ韓国の風習に従います。
 
韓国の宗教もいくつかあるので、リーさんの宗教は何か?はわかりません。
 
ただ韓国では一般的に、儒教の風習でお葬式は行われるようです。
 
儒教は本来、土葬。
でも、さすがに遺体のまま韓国に運ぶのはお金がかかるので、今日は火葬でした。
 
本国とは違い、儒教のお葬式というものは行えませんが、火葬する前にミラノでは祈りをします。
 
 
それは韓国のお葬式とは違っても、お葬式と一応見なされます。
 
 
その日のお葬式は、なんだとても不思議なものでした。
 
リーさんはゲイです、結婚はしていません。
 
韓国では未婚者はお葬式を行えないそうです。
 
その為、まず最初に寿衣という死装束を来た遺体と、女性のお人形を寝かせて、結婚式が行われました。
 
その後、お棺に遺体がいれられ、簡単なお葬式が行われて火葬します。
 
なんだか、この一連の儀式がこの世の物ではないような気がして、儀式中は異様な空気に包まれていました。
 
ミラノの火葬場はキレイなので、全ての儀式が余計に神秘的に感じられます。
 
ロンドンに弟さんが住んでいたようで、弟さんの喪主のもと葬儀が行われました。
 
 
リーさんは健康な時は美食家で、お食事にもこだわっていたので太っていたようですが、どんどん痩せてしまったそうです。  
 
食事を作るのが好きなので、生前はよく手作りジェノベーゼソースバジルパルミジャンチーズパスタ用のペースト)をいただいたのを思い出します。
 
焼かれて、骨になってしまったのを見て、だんだん現実化していきました。
 
出会いがあれば別れもありますが、お世話になった方の突然の死は、あまりにも突然。
 
 
私は人に何か言われてもやはり、リーさんにお別れをさせていただいてよかったと思いました。
 
 
 
本当に人間いつ何がおこるか?わからない。
 
感謝の言葉はその場ですぐ伝えよう!

 
リーさんとは短い付き合いでしたが、いろいろわからないことを教えていただいて、ありがとうございました。
 
 
 
 
 

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